2024年4月16日
2024年3月17日
2024年3月9日
2024年3月8日
2023年11月29日
2023年11月20日
2023年4月18日
2023年4月18日
第9回体制(予定)
主催:「仙台短編文学賞」実行委員会(荒蝦夷、河北新報社、プレスアート)
共催:仙台文学館[(公財)仙台市市民文化事業団]
協力:仙台市、東北学院大学、宮城県書店商業組合、エフエム仙台、宮城県古書籍商組合、株式会社図書館流通センター
後援:東北大学災害科学国際研究所、関西学院大学災害復興制度研究所
第7回選考委員 伊坂幸太郎さん
第9回選考委員
木村紅美さん
<コメント>
一九八〇年代の終りから九十年代にかけて十代をすごした、仙台、という思い出深い街で、大事に育てられてきた文学賞の選考委員を務めることになりました。
中心街は華やかで、普段盛岡に住む自分からすると羨ましくてたまらないほどに、映画や音楽の催しが多く、ちょっと足をのばせば海にも温泉にも行ける仙台は、都会と田舎、両方の魅力を兼ね備えた街です。しかし、いまもつきあいのある友人たちと話すと、じかに触れることは少ないものの、ふとこぼす言葉の端々に、東日本大震災の影を感じる瞬間があります。これまでの大賞受賞作には、友人が秘めているのかもしれない(でも私は知らない)影を思わせる作品がいくつかありました。
震災の年に生まれた子どもたちはいまや中学生で、私が小説を書き始めた年頃と重なります。いくら、仙台、という街の名のついた文学賞だからといって、震災に引きずられる必要はなく、無理に向いあって書くこともないと思います。形式は何でも、ただ、どうしてもこれを書きたい、という切実さのこもった小説を読みたいです。どんなふうに東北の光と影を掬い取った応募作が送られてくるのか、気持ちを引き締め楽しみにしています。
<プロフィール>
1976年、兵庫県に生まれ、小学校から高校まで仙台市で暮らす。明治学院大学文学部芸術学科卒業。2000年、新潮社『風化する女』で文学界新人賞受賞。2022年、河出書房新社『あなたに安全な人』でドゥマゴ文学賞。最新作に河出書房新社『熊はどこにいるの』がある。